イエレン氏、退任時には称賛 FRB議長、時間かかる最終的評価
ジャネット・イエレン氏の米連邦邦準備制度理事会(FRB)議長職退任が確定し、同氏の功績や歴史上の役割、後継者に託す任務についての考察が始められるようになった。退任に際しての状況は、経済が活況なうえ株式相場が過去最高値圏で推移しているなど、文句がつけ難い。もちろん、インフレは金融当局が望む水準より低いが、物品・サービスが安過ぎるとの不満が多くの家計から出ているという話はまず聞かない。ただ、レガシー(後進に引き継ぐ物)というのは事後に確立するもので、次のリセッション(景気後退)や弱気相場を目の当たりにするまで、現在の金融政策がどのような成功を収めたのかを知ることはできない。