無名校を「3年で県4強」に育て上げた直後に《まさかの辞令》が...初めてセンバツ甲子園で指揮を執る宇治山田商・村田治樹監督の「空白の3年間」
「諦めずにやってきて良かったです」感慨深く、センバツ出場の喜びを噛み締めるのは三重・宇治山田商の村田治樹監督。教員生活30年目にして、自身初めての甲子園だ。「ここまでかかるとは思わなかったです」と苦笑いするように、ここに辿り着くまでに多くの時間を要した。現在、53歳。自身は津西高校、三重大でプレーし、大学時代は全日本大学野球選手権に出場。三重県の教員採用試験に合格し、初任校3年目の25歳の時、実績の乏しかった四日市西を県4強にまで押し上げた。地元メディアや周囲の人間は「快進撃だ」と称え、自身も「次は甲子園」と意気込んでいた。